ネタバレ注意です!
あらすじ
7歳の時、母親を亡くし、エルンスト公爵家の養子となった、ハリ。 しかし、公爵家の3兄弟から認めてもらえず、地獄のような日々を送ることとなった。 27歳で縁談が決まり、屋敷を出て行くことに。 ようやくこの地獄のような日々ともお別れかと思いきや、寝て起きてみると、 あの辛い幼少期に時が巻き戻っていた! 「これは夢? フン、そう簡単に覚めない夢なんだったら、今度こそ好き勝手にやらせてもらうわ!」(※ピッコマより抜粋)
登場人物
ハリ | 主人公。本当は27歳だけど、起きたら7歳に戻っていた |
ユージン | エルンスト家長男。冷静で、物事に動じない |
キャメル | エルンスト家次男。剣の天才で、やんちゃな性格 |
エーリッヒ | エルンスト家三男。ハリの事を特に敵視している |
アリナ | ユージン達の実の妹。病気で亡くなった |
ヨハネス・バスティーエ | ハリの未来の旦那様。とても優しい性格 |
ルイーゼ・バスティーエ | ヨハネスの妹。ハリとヨハネスが大好きで、キャメルが苦手 |
37話ネタバレ
春になると、ヨハン・キャベル・エーリッヒはアカデミーに戻ります。
2~3週間に一度は手紙を贈るよう、しつこいくらいに言うキャベル。
そのため、ハリは手紙を書こうと思い机に向かいますが…。
卒業試験があることを知らないなんて…
それに、全科目を落としているなんて信じられない。
と、キャベルの危うさにハリは頭を抱えます。
期間内に卒業出来ないと、離れて暮らさないといけない時間が長引くという趣旨の手紙を何度か送ったハリ。
そのやり取りのおかげで、キャベル自身も理解をしていたと安心していましたが…やはり理解できていなかった、と肩を落とします。
ユージンに手紙を書く時、いつも少し憂鬱になる。
早くエルンストの屋敷に帰りたいと思うのでした。
ハリは執事にいつも通り、手紙を届けるように頼みます。
「ハリ!外に行こう!」
ハリの姿を見つけ、手を振るルイーゼ。
「今から?」
「もちろん!ママが帰ってくる前にフラワーマーケットに行かない?」
「…フラワーマーケットだけだからね?」
「やったぁ!」
仕方なく了承するハリに、ルイーゼは目を輝かせて喜びます。
「ジャーン!」
外出着に着替えるハリとルイーゼ。
白を基調としたお揃いのワンピースに、2人とも嬉しそうです。
「お二人とも、春の花のようでとても可愛らしいですわ」
メイドに褒められ、2人は嬉しそうに顔を見合わせました。
―――
――
―
「わぁ!すごい花の香…!」
フラワーマーケットは花が咲き誇り、ルイーゼは感嘆の声を漏らしました。
「ルイーゼ、あまり遠くに行かないでね!」
「大丈夫!」
フラワーマーケットに着くと、ハリとルイーゼは別行動をとります。
ハリは花屋でピンクの可愛らしい花を見ると、店主に花束にするよう頼みます。
そして、渡された花束の香りを嗅いでうっとりするハリ。
ふと、ルイーゼがどこに行ったのか気になりました。
きょろきょろと辺りを見渡してみますが、ルイーゼの姿は見当たりません。
遠くに行かないでって言ったのに…そう思いながら振り返った瞬間、
ドンッ
(あぁ…!)
しっかりと前を見なかったせいか、男性にぶつかってしまいます。
その衝撃でハリはよろめき、花は散ってしまいますが、
「大丈夫ですか?」
その男性は、ハリが倒れないようにとハリの手をしっかりと掴みました。
ハリは男性を見ると、驚きに目を見張ります。
(ずっと前から想像していた…)
「あ…申し訳ございません」
ハリの手をパッと放す男性。
「ご無礼をお許しください」
男性…ユージンは胸に手を当て、謝罪します。
(ユージンと再会する日を…)
ハリは俯いているせいか、ユージンはハリに気付かず、言葉を続けます。
「目の前にあなたがいるのに気づかなかった私に非があります。花束は弁償しますから…」
「ハリ!」
ハリの姿を見つけたルイーゼは、遠くから手を振って駆け寄りました。
そこでユージンは初めて、自分がぶつかったのはハリだったと気付きます。
「ハリ…?」
懐かしむような、本当にハリなの?と言いたげな目で問いかけるユージン。
それに答えるように、ハリは涙を浮かべて顔を上げます。
ユージンに会ったら、笑おうと思っていたハリ。
今まで一人で頑張ってくれてありがとう、これからはみんなで頑張ろうね…そう言いたかった。
しかし、いざユージンを前にすると、ハリはただ泣く事しかできず、言いたい事を一つも言えないのでした。
―――
――
―
ユージンは帰りの馬車にて。
「あなたにモラルがあるなら、追加料金を払ってくださいよ!馬車の中でも仕事をさせるなんてあんまりです!」
そう言って、書類を手にユージンに泣きつく金髪男性。
ユージンもまた、書類を書きながら答えます。
「誰かが聞いたら、僕が悪い雇い主のように聞こえるだろ。僕の記憶が正しければ、過去5年間。君に残業代とボーナスの支払いを忘れたことは無かったはずです」
ユージンは冷静に言うと、男性は呻き声を上げて黙りました。
その後も賃金に関して交渉をするのですが、そのやり取りを見る限り2人の仲はとても親しい間柄のようでした。
「さておき、婚約者と一緒に食事でもしたらどうですか?」
「今度な、僕は忙しいんだ」
ユージンは手紙から視線を逸らさず冷たく言い放ちます。
「…そのままで大丈夫でしょうか?一度も会ったことのない人と婚約し、結婚して一生を共にするんですよ」
「そのような事はここでは普通でしょう」
ユージンの言葉に男性は悲しそうに眉を下げました。
「なら、ご自分のご兄弟にもお見合いを?」
「なぜ僕の兄弟がそんな事をしなければならない?」
「あなたの優しさは、あなた自身が幸せになるには厳しすぎます」
その言葉に、手紙を書く手が止まります。
そしてハリからもらった手紙を思い出しました。
『どんな選択でも、幸せになってほしい』
「僕の幸せは、この結婚ではないからどうでもいいんだ。特に気になる人が居るわけじゃないから、最も有益な人物を選んだだけなんだ」
「そんなストイックにならなくても…」
「胸がときめくような人と、明日にでも…いや、今日でも出会えると良いですね」
37話感想
ユージン、ときめいてましたよ…!
ハリと分かった瞬間、ときめいてましたよ…!
やっとユージンと再会できましたが、私はユージンと一緒に居た金髪男性が誰なのかが気になってしょうがないですw
子供時代、あんな人一緒に居たかなと‥。かなり仲が良さそうだったので、子供時代に登場してても良い気はするのです。
ちょっと読み返してみます…。
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