ネタバレ注意です!
あらすじ
売春婦だった母が伯爵と結婚し、貴族の一員となり生活が一変した「アリア」
妹の「ミエール」によって母が殺され…自分も殺されかけたが、死の直前に砂時計のおかげで過去へと戻ることができた…!
「アリア」は妹を超える悪女になって「ミエール」に復讐することを決意したが――!(ピッコマより抜粋)
54話ネタバレ
連行されるエマ
「私にアリアお嬢様を監視するように命令したのもエマ様です!」
エマに掴みかかられても、ベリはその口を閉じようとしません。
「貴様…っ!!」
周囲の使用人達は必死にベリとエマを引き離そうとします。
笑いたくなるのを必死に堪えるあまり、アリアの体は震えました。
その様子を見たカインは、恐ろしさのあまり震えてるんだと勘違います。
そして、アリアの肩を抱き寄せると
「心配するな、アリア。これでもう誰もお前を傷付ける事は無い」
と言うのです。
その言葉に感動したフリをするアリアでしたが、過去では首を斬り落とした癖に、と心の中で思い舌打ちをしました。
しかし、恐怖に涙を浮かべるミエールを見て、
(今更過去の事を思い出してもしょうがないわよね。立場は逆になったわけだし?)
と、アリアは笑うのでした。
毒を盛ったのは本当にエマなのかと確認する伯爵、ベリは間違いありませんと答えます。
ビキビキと怒りに身を震わせるエマに、恐怖で涙を流すミエール。
その様子を相変わらずアリアは楽しそうに見ていました。
そして、またアリアは一芝居打ちます。
「あぁ…私のせいだわ!」
アリアはその場に崩れ落ちるように座り込むと涙を流します。
「お前のせいではないだろう。エマの所業だと証拠がある。そうだろ、ベリ」
「は、はい!」
「しかし、お前も罪を犯したのだから罰せねばいけない」
「…!!」
そんな…!と、ベリは助けを求めるようにアリアに視線を送ります。
その視線に気が付いたアリアは公爵に涙を浮かべて懇願します。
「お父様、彼女がなぜこのような事をしてしまったのか私には分かります。
大事な家族を人質に取られてしまったら、私だって同じ事をするかもしれません。お兄様もそうでしょう?」
「あ、あぁ…アリアの言う通りだ」
アリアの潤んだ瞳に見つめられ、否定できないカインはアリアの言う事を素直に聞き入れます。
騎士団達によって連行されるエマ、その間にも使用人達はヒソヒソと口を開きました。
彼女は犯罪者だ、と。
それにしても―。
アリアは、先ほどから震えているだけで黙っているミエールに目をやりました。
泣いてエマの命乞いをしないのか、と疑問に感じました。
ミエールにとってエマは母親のような存在です。
しかし、ここでエマを擁護してしまうとミエールは修道院送りとなるでしょう。
それが嫌で何も言わないんだな、とアリアは察しました。
あんたはどうしようも無いほどのクズね。
ベリの処分
「ありがとうございます、この御恩は忘れません」
「これからは良い人生を送ってちょうだい」
「はい、お嬢様もお元気で!」
ベリは嬉しそうにアリアに挨拶をすると、馬車に乗り込んで邸宅を後にしました。
「うぎー!ベリもエマと同罪なのにー!」
ぷんすかと怒るアニーと、それに頷くジェシー。
「二人とも心配しないで。罪人には、ちゃんと代価を支払ってもらうから。全ての人は平等に裁かれるのよ」
―――
――
―
夜、とある森で馬車が止まりました。
御者はすぐに戻るから待つようにと言っていましたが、一向に戻ってくる様子はありません。
何かおかしいと思いベリは馬車から頭を覗かせます。
すると、茂みの奥にはキラリと光る4つの目、そして獣の呻き声が聞こえました。
「まさか…こんな事って…!」
ガックリとその場にしゃがみ込むベリ。
そして、ベリは何かに襲われ―辺り一面には血が飛び散りました。
後日。
ジェシーはベリからアリア宛てに手紙が届いていると言いました。
しかし、それはベリからの手紙ではありませんでした。
『処分済』
その一言だけが記載されている手紙を読み、アリアは満足そうに微笑むのでした。
エマの裁判
エマの裁判が始まりした。
腕を縄で括られ、ボロボロの服を着たエマは、過去に処刑された日アリアと同じ格好でした。
「罪人エマよ。あなたはアリア・ロースチェント殺人未遂の罪を認めるか?」
裁判官の言葉にエマは何も言わず、虚ろな目で見つめます。
(エマ、独房に閉じ込められて苦しい思いをしたでしょうね。でもね、私は舌を切り落とされて処刑されたのよ)
すると、裁判官は被害者であるアリアにも尋ねます。
「容疑者の罪を赦す嘆願書が出ている。署名をした人は少なくない。しかし、調査の結果彼女の罪を緩和する理由は見つけられなかった。
最後にあなたの意見が聞きたい」
「…」
傍聴席に座る人々は、もしかしたら許すのでは?とひそひそと話ますが―
「これ以上の犠牲者は出したくありません。彼女がした事に対しては彼女自身が支払うべきだと思います」
凛とした佇まいでアリアは答えました。
そんなアリアの横顔を、何か恐ろしい物でも見るようにミエールは見つめます。
「罪人エマには絞首刑を宣告する」
エマの死刑宣告を聞き、ミエールは苦しそうに胸を抑えて倒れてしまいます。
息も切れ切れなミエールを見た侯爵は、使用人を連れてきて介抱するように命じます。
また、アリアもミエールに大丈夫かと尋ねました。
そして、耳元で囁きます。
「エマに命令したのはあなたかしら?」
と。
ミエールは凍り付いたかのように動かなくなりました。
「あぁ、気分はどう?ミエール」
真っ青な顔でびくびくと体を震わせるミエールに、アリアは明るい口調で尋ねます。
どうせなら泣き叫ぶくらいしたら良いのに、とアリアが思っていると再びミエールはショックで倒れてしまいます。
すると、なぜかレインが慌てた様子で駆け付けました。
「すぐにでも病院へ連れて行きますね!」
伯爵もレインが姿を現したのに戸惑いつつも、意識の無いミエールをレインに預けました。
そしてレインは周囲に気付かれないように、ここであなたを待っている人がいます、と小さな声で言ってアリアにメモを渡します。
そのメモに書かれている場所にアリアは向かいます。
レインが言うのだからアースに間違い無いでしょう。
裁判について伝えたい事でもあるのかな、と思いを巡らせていると―
「アリア!なぜこんな場所に?」
後ろから声を掛けてきたのはカインでした。
「お兄様!?病院へ向かっていたのでは…?」
てっきりミエールの付き添いで病院に向かったと思っていた為、アリアは驚いて振り返りました。
すると、カインは照れたように咳払いをし、
「父上と従者が居れば十分だろう。お前の方が心配なんだ…」
意識のない妹を置いて他の女を追いかけるなんて、酷い兄だ!とアリアは心の中で叫びます。
「どこに行くんだ?そろそろ帰るぞ」
「少し用事が…」
「何の用だ?」
しつこく付き纏うカインに困り果てた頃、
「お待たせしました」
ふと、耳元で声がしました。
驚いた様子で振り返ると、そこにはいつの間来ていたのか、微笑むアースが立っていました。
「さぁ、行きましょうか?私のアリア」
54話感想
ベリは殺され、エマは死刑宣告をされ…。
おそらくミエールは一人じゃ何もできないので、これからはイシースに良いように使われるのでしょう…。
カインは段々とストーカー化してませんか?
ふつう、長年仕えてきた侍女が死刑宣告を受けたらショックを受けると思うんですけどね。アリアのお尻を追いかける余裕なんて無いでしょうw
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