ネタバレ注意です!
あらすじ
売春婦だった母が伯爵と結婚し、貴族の一員となり生活が一変した「アリア」
妹の「ミエール」によって母が殺され…自分も殺されかけたが、死の直前に砂時計のおかげで過去へと戻ることができた…!
「アリア」は妹を超える悪女になって「ミエール」に復讐することを決意したが――!(ピッコマより抜粋)
53話ネタバレ
ベリーと対面
アリアはフードを被り、一目に付かないよう忍んである小屋に向かいます。
そして、昨夜アースが言っていた事。
『君が何をしようと、君のする事には理由があると信じているよ』
たぶん、彼は私がどんな人か知らないのでそう言ったんだ、とどこか冷めた気持ちで思い返します。
しかし、なぜ彼は自分のすることを喜んで受け入れるのだろうと不思議にも感じていました。
アースはイシースと結婚するつもりはありませんが、その事をアリアは知りません。
彼はいつかイシースと結ばれると思い、アリアは自然と一線を引いてしまうのでした。
アリアは小屋の扉を静かに開けます。
そこには手足を巻かれ、自由に声を出せないようにと口も布で巻かれた、薄汚れた格好のベリーが転がっていました。
ベリーの利用価値
アリアはロースチェント邸へと戻ると、アニーがどこに行っていたのかと心配をしていました。
そして、アリアの後に入ってきたフードを被った女性を見て大声を上げます。
「誰か居ますよ!」
その大声に、フードを被った女性は驚いてビクリと体を強張らせます。
「大丈夫よ、アニー。私のお客さんだから。少しの間二人にしてもらえないかしら?」
アニーが去ったのを確認すると、アリアはフードの女性に声を掛けます。
「…あなたが何をしにここに来たか分かっているわよね、ベリー?」
「…申し訳ありませんが、確認させてください。本当に生きて帰れる方法があるのでしょうか…?」
というのも、先ほどの小屋である取引が行われていました。
その内容とは、
ベリーが直接屋敷に来て、皆の前で首謀者を明らかにすること。
それをすればベリーを外国の地へ逃がしてあげ、しかも自由を確保するための必要な物を全て提供するとの内容でした。
あまりにも都合の良い内容に当然ベリーは疑いました。
しかし、アリアは
「あなたに逃げ道は無い。次の日も生かしておく必要があるのか?」
と脅して無理矢理納得させたのでした。
―――
――
—
「本当に保障はしてくれるのですか…?」
疑うベリーに、アリアは外で待たせている馬車を見るように言います。
「あの馬車にはお金と食べ物が積まれているわ。あなたが上手く仕事をこなしたらすぐにでも逃がしてあげる」
アリアが示す馬車には沢山の樽が並んでいました。
「ベリー。私はあなたのような賢い女の子は好きよ。無実の人がこの事件で罰せられたくないだけよ」
と、アリアは満面の笑顔を見せるのでした。
毒殺未遂事件の真犯人の告発
その後、屋敷内は騒然とします。
それは突如ベリーが現れたからです。
騎士はベリーを拘束すると、ベリーを動けないようにと地面に叩き伏せました。
警備隊を呼ぶんだ、と声が上がる中、アリアが少し待ってと声を上げました。
「彼女…何か訴えようとしていますよ」
アリアの言葉を聞いたカインは、皆に静かにするよう命じます。
「彼女は弱っているうえ、縛られているんだ。話を聞いてみようじゃないか」
「し、しかし何か武器を持っているかもしれませんよ…!?私は怖いです…!」
カインの言葉に動揺したミエールが口を挟みます。
そんなミエールにあっけらかんとした口調でアリアが言います。
「だったら、あなたは部屋に戻ればいいじゃない」
その言葉に伯爵も夫人も同意し、ミエールは絶望した表情を浮かべました。
そんな中、ベリーは拘束されたまま顔を苦しそうに歪めて訴えるように言います。
「私は真犯人に、アリアお嬢様の紅茶に毒を入れるよう命じられました。そうしないと、家族を殺すと脅されたからです!
それでも…私はアリアお嬢様に何という事を!」
と、堰を切ったように泣き出すベリー。
迫真の演技なのか、追い込まれた故に本当の涙なのかは分かりませんが、可哀そうと同情をする人も現れました。
「あの日のベリーはとても変でした。彼女はとても不安そうだったので、悩みを聞こうとしたんです。でも、彼女は何も言いませんでした。
だから私は言いました。『私に言えないなら、私はあなたが幸せになる道を選んで欲しい』と。その言葉が彼女の背中を押してしまったのかもしれません…」
アリアもまた『優しい淑女』の演技をし、心から訴えました。
アニーだけが、そんな事言ったかな?と首を傾げます。
「愚か者め…」
エマは怒りでわなわなと体を震わせます。
「では、その真犯人とは誰なんだ?」
公爵の言葉に、皆は一斉にエマを見ました。
今、この屋敷でアリアを嫌っているのはエマだけだと知っているからです。
「そうです…。私に毒を盛るよう命じたのはエマです!」
ベリーの告発に、エマは怒りで顔を歪めます。
「くっ…この…!何を言ってるんだ…!!」
エマは足早にベリーに近づくと、そのまま勢いで掴みかかります。
「こんなでたらめを言って、ただで済むと思うな!?」
と、あらん限りの声を出して怒鳴りつけました。
周囲では彼女を止めろ、と騒ぎ立てる一方、ミエールもまた涙を浮かべてエマを呼びます。
大混乱となる中で、アリア一人だけがほくそ笑むのでした。
良い眺めだわ、と。
53話感想
実はアリア、ベリーと小屋で話した時、髪の毛わし掴みにし手足を縛られて動けないベリーを突飛ばしたりしてます。
そして屋敷では騎士に地面に叩き伏せられ、エマに掴みかかられ…なかなか痛い思いをしたのではないでしょうか。まぁ、自業自得ですけどね。
ベリーによって明かされた真犯人ですが、エマはどうなるんでしょうか?処刑…?
ますますミエールは味方が居なくなっちゃいますね。それに、イシースに見限られてしまうかもしれませんね。
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