ネタバレ注意です!
あらすじ
売春婦だった母が伯爵と結婚し、貴族の一員となり生活が一変した「アリア」
妹の「ミエール」によって母が殺され…自分も殺されかけたが、死の直前に砂時計のおかげで過去へと戻ることができた…!
「アリア」は妹を超える悪女になって「ミエール」に復讐することを決意したが――!(ピッコマより抜粋)
49話ネタバレ
アースと密会
「今夜は冷えるだろう」
アースが掛けてくれたマントをアリアはぎゅっと握り締めました。
そして、まるで恋する女の子のような目でアースを見つめて言います。
「なぜ…ここにいるの?アース…」
そんなアリアを、アースは愛おしそうに目を細めて見つめ返しました。
「私も婚約式に呼ばれててね」
「!」
「そういえば、外に居て大丈夫なのか?たくさんの崇拝者に囲まれていたようだが」
からかう様なアースの言葉に思わず動揺するアリア。
「…何よ、悪い?」
「問題ない。私はあの人達よりも遥かに優れているからね。雑魚に嫉妬するはずがない」
キラキラとした笑顔で言うアースに、さすが皇太子とアリアは若干引きました。
「ただ、少し気がかりなのは堂々と彼らが結婚を申し込んでいた事かな」
(なら、私にもっと堂々と会いにくればいいじゃない!)
アリアは心の中で怒りますが、ハッとします。
彼は堂々と行動せず、世間の目を気にして慎重に行動してたから、過去でも彼の事をあまり覚えて居なかったんだと気づきました。
「今日も『能力』を使ってここまで来たんですか?」
「能力を使うと体力を使うから、よく休まないといけなくなるんだ。だから今回は使ってないよ」
アリア自身も砂時計を使うと疲れてしまうので、似ていると感じました。
「そんな大事な事をここで言いますか?!」
と、他に聞いてる人が居ないかきょろきょろとアリアは辺りを見渡します。
そんなアリアに、二人しか居ないから大丈夫とアースは笑いかけました。
「一番恐ろしいと感じたのは…これ以上君を騙したら、もう二度と会えなくなるんじゃないかと思った事かな」
と、アースは辛そうな顔で言います。
「…私は、本当に遠くから見ているだけのつもりでした」
「君に会うたび…私は離れられなくなる」
アースは、アリアにかけた上着を掛け直してあげます。
自然と二人の距離は近くなり、ドキドキが止まらないアリア。
突風が吹き、乱れた髪を直すアリアを見て思います。
君は、まるでこの世界に存在しないようだ。
しかし、本当に自分の傍に居るんだな…。
アースはアリアの額にキスをすると、
「今すぐ戻った方がいい」
と言ってアリアを中へ帰らせました。
イシース激怒
アリアが去ると、
「これは問題行動ですよ、殿下…!」
怒りで顔を真っ赤に染めたイシースがどこからか姿を現しました。
「何がだ?」
「彼女はあなたの事を誘惑しようとしてたから後を追ったのです!これが怒らずにいられますか!」
「なぜ怒っている?そんな権利があるのか?」
「本気で仰っているのですか!?私達は結婚するんですよ!」
怒りで喚き散らすイシースを、アースはまるでゴミを見るような冷徹な目で言います。
「そんな妄想を吐くなんて哀れだな」
「なっ…!?」
「君と結婚するくらいなら独身の方がマシだ」
「何を仰るのですか…!」
アースの口からハッキリと『結婚するつもりはない』と告げられたイシースは、悔しさのあまり、ギリリと歯を食い縛ります。
「改めて、この状況を理解する必要があるようだ」
「?」
「君はすでにカジノ元簿について知っているね?明らかに、そこには記載されていない数多くの共犯者が居るのだが…。それが誰なのか検討はついているんだ」
「何の事を仰っているのか分かりませんわ…」
震える口調でイシースは答えます。
「残念だが、君にこれ以上言う事は無い」
アースが去ると、イシースは悔しそうに
「皇太子め!」
と叫びました。
イシースが自室に戻っても怒りが収まることはありませんでした。
元帳への関与をほのめかしたアースと、カジノの件について噂を流した貴族達への怒りで全身が震えます。
と、そこへミエールが会いに来たとメイドに告げられます。
すぐに冷静さを取り戻したイシースはミエールを待たせている客室へと向かうのでした。
イシースの策略
「お久しぶりです!」
イシースの姿が見えると、ミエールは立ち上がって挨拶をします。
「座ってちょうだい。すでに知っていると思うけど…私についておかしな噂が流れているの」
「私も聞いた事があります!一体誰がそんな酷い事を…!」
怒るミエールに、あなたのおかげで安心できるわとイシースは微笑みます。
そんな笑顔の裏腹、
(あなたに世話になる事等一つも無いわ。ただ、1つだけやってもらう事がある)
何かを企てるイシース。
「一つだけ頼みたい事があるのよ」
「はい、何でしょう!」
イシースのお願い事をミエールは喜んで聞こうとします。
「あの汚い売春婦の娘のせいで貴族派は不名誉に陥ったわ。手遅れになる前に彼女を始末してくれないかしら?」
「…」
想定外の言葉に、ミエールは悩みます。
(今までずっとあの人に我慢してたわけじゃないけど…あの人の周りを見る事さえ嫌。貴族のフリしてるだけの底辺な人間のくせに…)
そして、いつかエマが言っていた言葉を思い出します。
—害虫駆除なら、お茶に害虫駆除剤でも入れましょうか。
ミエールは決意し顔を上げます。その表情を見て満足そうにイシースは笑います。
「…分かりました、私にお任せください。私達の未来の為に…!」
49話感想
アリア可愛くないですか…!
こんな目で見られたら惚れますわ…!
過去、ミエールは毒を盛られて殺されそうになったフリをすることでアリアを追い詰めた事がありましたね。
今度はその毒を使ってアリアを殺そうとするのでしょうか…!
コメント