ネタバレ注意です!
あらすじ
ある日、目覚めたらお姫様になってしまった…!?皇族に生まれ変わったのはいいけれど、よりによって実父の手で殺められる悲運のお姫様なんて!!血も涙もない冷血な皇帝・クロード。死にたくないなら彼の目に留まってはいけない…なのに!!!「いつからこんな虫けらがいたんだ?」早速、皇帝の目に留まってしまったアタナシア。果して彼女は生き残れるだろうか。「私……どうしよう……!?」(ピッコマより抜粋)
登場人物
アタナシア
この物語の主人公のお姫様です。『かわいらしいお姫さま』の物語上では、サブキャラという設定です。
クロードに殺されないよう頑張ってます。
ルーカス
世界一の魔法使い。アタナシアの命の恩人です。
イゼキエル
『かわいらしいお姫様』の物語上では、男主人公の設定です。
アルフィアス家の長男。
フィリックス
アタナシアの護衛です。
74話ネタバレ
フィリックスの励まし
不貞腐れた様子で、ソファで横になるアタナシア。
困った様子で傍に仕えるフィリックス。
前回の3人で行われたお茶会の出来事にアタナシアは根に持っている様子でした。
延々とフィリックスの前で愚痴をこぼします。
「そんなにジェニットの事が気に入ってるなら、最初からジェニットだけを呼べば良いのに。
私の事を覚えてないのに、何で私を呼んだの?パパなんか嫌い」
その言葉を聞いたフィリックスは、思わず口を挟みます。
「姫様、そんなことはありません。陛下はお人好しではありませんよ。
マグリタ嬢は、アルフィアス家からのお客様ですから。
陛下は感情を表に出す方ではありません。よくご存じですよね?
陛下は姫様と長い間共に過ごしてきたので、あなたの前では正直な気持ちを表す事ができるのです。
陛下は姫様と居る事により、心地よさを感じていますよ。記憶はまだ戻っていませんが、すぐに元に戻ると信じています」
説き伏せるようなフィリックスの物言いに、自身に気恥ずかしさを感じながらアタナシアは謝りました。
すると、留守にしているリリーの代わりにアタナシアのフォローに成功し、フィリックスはほっと胸を撫でおろしました。
イゼキエルの告白?
数日後―
急いでアタナシアの元へ向かうハンナ。
「姫様!アルフィアス家の公子が謁見の要請を求めてます!」
アタナシアはちょうど、イゼキエルからもらった青い鳥の世話をしていました。
「なぜ謁見を求めているの?事前通知ももらっていないのに」
「姫様に直接、申し上げたい事があると…。断るべきでしょうか?」
彼は私を助けてくれたけど、私は何も言わずに帰っちゃったからなぁ…。
「ううん。すぐに行くって伝えて」
その言葉に、ハンナは飛び跳ねて喜びます。
ハンナはイゼキエル推しのようで、姿が見られるのが嬉しいのです。
「きゃー!じゃぁ、他のメイドに連絡して新しいドレスを持ってくるように言いますね!」
「このままでいいよ」
「じゃぁ、姫様。ここをこうして…」
リリーは青ざめた表情で見ています。
異性関係で少し敏感になっている様子です。
「謁見の許可を頂き、ありがとうございます。姫様」
イゼキエルは、右胸に手を当てて挨拶をしました。
「お元気でしたか?」
笑顔を向けるアタナシア。
「お久しぶりです。なぜ知らせも無く訪ねて来たのですか?」
「父と一緒に宮殿に来ていたので、あなたに会えるかもと思い伝言を送りました。
陛下を通じて許可を得るのは難しそうだったので」
アタナシアは、睨みを利かせるクロードを思い出し、納得しました。
「先日はありがとうございました。すぐに連絡が取れなくてごめんなさい」
「いいえ。お元気そうで何よりです」
キラキラの笑顔を向けるイゼキエル。
「はい。公子もお変わりありませんか?」
「そうですね」
(いつも通りイケメンね。アルフィアス邸宅に居た時は気付かなかったけど、大人っぽくなったよね)
「ジェニットから順調だと聞きましたが、陛下はまだ完全に回復されたのではないそうですね。
お辛いでしょう。出過ぎた事を申し上げるようですが、姫様のお役に立てればと思っています」
「ありがとうございます。お優しいのですね」
アタナシアは、イゼキエルの思いやりに心から感謝します。
「マグリタさんが、公子を好きな理由が分かりました」
「ジェニットが?」
「はい。いつも公子の事を、とても親切だと誉めています」
イゼキエルはカップを机に置くと、静かに言います。
「ジェニットは…優しい子です。妹のように思っています」
…
…?
しばらく沈黙が続きました。
「親切と言えば。公子は、使用人に対しても親切でしたね。私がアルフィアス邸に滞在していた時、とても印象的でした」
「優しくするのは当然の事です」
「忙しくても私の面倒を見てくれた。あ、それが私じゃなかったとしても、他の人にも同じようにしてたと思います」
「…違います」
否定するイゼキエルの表情は見えません。
「誰にでも優しくするわけじゃありません」
真っすぐな表情でアタナシアを見つめるイゼキエル。
「もちろん、困っている人を助けるのは当然ですが…」
もしかして…イゼキエルは私の事が好きなの?
ある程度好かれていたのは知ってたけど、こんなに堂々と言ってくるなんて…。
どうしよう?
「私…」
下を向き、顔を赤らめて照れながら何か言おうとすると、ドアをノックする音が聞こえました。
ドアをノックして部屋に入ってきたのは、大人の姿をしたルーカスでした。
「お話の途中ですみません。姫様、お時間になったので迎えに参りました」
「時間…?あ、そうだね!忘れてしまうなんて信じられない。ルーカス、待たせてごめんね」
ルーカスのナイスフォローに話を合わせるアタナシア。
「残念ですが、もう行かないと。またお会いしましょうね」
驚く表情のイゼキエル。
「姫様、お送りします」
イゼキエルの言葉に、ルーカスはアタナシアを守るようにローブの裾を広げました。
「私が居るから大丈夫です。公子はお帰りください」
去り際に、お互い睨み会うルーカスとイゼキエルでした。
74話感想
イゼキエル久しぶり!相変わらずカッコイイですね!
外見では、イゼキエルが一番タイプなんですけど…ある姫ではルーカス推しなのです。
告白?されて困っている所にルーカス登場!
アタナシアが告白されて、ルーカスは面白くないんでしょうねwルーカスもアタナシアの事大好きですよね。
本当、皆可愛いですw
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